Sube tres y se cae dos.

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zoom RSS 抱かれた女(ひと)

<<   作成日時 : 2010/03/12 01:50   >>

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私の右頬にキミ左頬が擦れた瞬間 ようやく確信したんだ
天井を仰ぐこの情けなさは 何とも言い表せない嫌悪感を生み出すことを…
何枚もの布団を重ねて 身体が温まるのを待った
冷え切った自分の身体を自分の体温で温める― それが生きる術だと思った



キミには永遠には解らないだろう?
百万ドルの夜景が全て手に入れられると言われても
私は要らないと言ったその本当の理由を
キミの瞳をみて察したんだ



己の負った傷を見せつけ合って
同情で時間を過ごしても何も生まれない
綿から見えた黒い影に溜め息をこぼした私は
先の続かない現実より遠くに輝く観覧車を見ていた



観覧車の見える場所で吹く風が好きだった
瞳に映る景色のなかで一番好きな場所があった
その場所で私は夜に抱かれてみようと思った
何度も何度も夜に抱かれて誰よりも愛するようになった



天井を仰いだとき“面倒くさい私”を感じた
その黒い影に気持ちなど込められてないことぐらい知っていた
ちっぽけな戯れ事で満足するような女(ひと)じゃない
己の負った傷が全てを物語る



もし生まれ変われたら… シーズンオフを作って欲しいね
キミの“楽しかったよ”という口癖は聞き飽きていた
自分のことだけしか考えていない 人間たる者
明るさばかり求めて暗さを知ろうとしないその緩さは
私の身体にまで伝わっている



抱かれた女(ひと)が夜に求めていたこと
それは痛みでもあり喜びでもあった
奥深く負った傷のようなその痛みと喜びを
あの女(ひと)は味わえる夜を求めていたのに違いない



吹き抜ける風のなかで ゆっくりと動く観覧車
自分の温もりだけで生きようとする
“ひとは独りじゃ生きていけないんだよ”
それを否定するかのように逆風に立って観覧車を眺める



重なり合い擦った頬の感触は嫌いじゃない
まだ少しだけ夜に抱かれる感覚は覚えている
いつか天井も喜んで仰げる日を望んでいる
それが抱かれた女(ひと)の最後の言葉だったんだ




2010-03-12,produce by m,sakurai





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